トップ 修了証書取得プログラム 分野別テスト TOPECとは お問い合わせ

TOPEC 国際法務英語コース修了証書取得プログラム
TOPEC / 修了証書取得プログラム /「米国判例から学ぶ英米法」講座・「米国判例を読む」講座/ 受講生の声


● 2014年10月

「米国判例から学ぶ英米法講座」、第2回受講の感想

第2回は一気に三判例と取り組んだ。
@「Harris v. Blockbuster Inc.」 622 F.Supp.2d 396、A「Diverse Elements, Inc. v. Ecommerce, Inc.」 2014 WL 100624 (S.D.Fla.)、及びB「Access Organics, Inc. v. Hernandez」 175 P.3d 899 (Mont. 2008) がそれである。

進め方は前回同様、平野教授が判例のテキストを冒頭から最後まで読み下しながら、読解ならびに解説を加えていくというスタイル。
受講者は、これにより米国判例の骨格(その形式や構造・構成など)を容易に習得できるとともに、英米法上の重要な法概念や法律理論について、非常に明快な理解を得ることができた。
先生の説明は大変分かりやすく、常に教科書である『体系アメリカ契約法』の該当箇所が示され、あとで更に理解を深めることができるなど復習にももってこいの内容といってよい。
また、独特のスピード感は常に受講者の思考を刺激し、適度な脱線は判例読解の勘所の把握や応用力を広げてくれる。

今回も、取引交換理論(交換取引理論)や、イリューサリー契約の法理、「invalid」と「unenforceable」の区別、「temporary restraining order」と「preliminary injunction」の違い、「interpretation」と「construction」の相違、胡椒の実の理論及びsham contractなどをはじめとして、海外企業法務の実務にも大いに裨益する知識を得ることができ、大変面白く満足のいく講義でした。

一層のグローバル化の進展とともに、海外でも広く役に立つ米国法の知識が、海外法務担当者のみならず、多くのビジネス・パーソンにとっても必要とされるこの時代。本当におすすめのコースだと思います。

大手飲料事業会社 法務担当ディレクター




● 2014年9月

IPEC主催の「米国判例から学ぶ英米法」講座(全二日)を受講して

一日目の講義では、中央大学の平野晋先生から、判例を読む前提となる必要な制度等の知識のインプットをいただいた後、ブラウズラップ契約が無効と判断された事例である@In re Zappos.com, Inc事件を解説いただきました。また、ウエストロー・ジャパン株式会社の上田氏から、平野先生の講義を踏まえて、データベースを使って米国の制定法・判例・学説などを検索する仕方を、実演しつつ解説いただきました。
二日目の講義では、平野先生から、仲裁合意が無効とされた事例であるAHarris v. Blockbuster Inc.事件、裁判地の合意が無効とされた事例であるBDiverse Elements, Inc. v. Ecommerce, Inc.事件、競業避止契約が無効とされた事例であるCAccess Organics, Inc.対Hernandez事件の合計3本の判例を解説いただきました。

講義の題材となった4本の判例は、いずれも英米の契約法に特有の約因法理に関わるものです。
約因という、日本の民法を学んだ者には分かりにくく、英米法しか知らない者からは明瞭な説明を得られにくい概念について、噛み砕いて、かつ、繰り返し説明を受けることで、英米法の経験が浅い私のような受講生もかつてないほど理解することができたと感じています。
予習で内容を把握できたつもりでも、講義で先生の解説を受けながら読み進めていくと、判例法主義の国の発想の違いの一端が見えてきて、独習では気づかない学びがありました。また、業務では米国判例を通読することはないため、そういった意味でも貴重な経験でした。

講義テキスト(先生の著書)の「体系アメリカ契約法〜英文契約の理論と法務〜」は、講義を受ける前はとっつきにくいと感じていたのですが、講座で関係する箇所を参照しながら講義いただいたことにより、受講後は契約の成立や法的拘束力の部分がするっと頭に入りました。
英文契約関連の書籍は多々ありますが、講義テキスト(先生の著書)は米国契約法と契約実務を結びつけつつ解説した和書です。 今後、今回の講義で取り上げられた以外の部分の講座があれば、ぜひ受けたいと思います。

大手メーカー 契約担当者





IPEC主催の「米国判例から学ぶ英米法講座」、第1回を受講して

英米法についての企業法務実務に関しては、それこそ毎日のようにあちらこちらで法律事務所や渉外弁護士による各種セミナーが開かれており、それはそれで裨益するものも多いのですが、それらの「根っこ」にあるもの(=法文化全般や個別の基本概念など)については海外ロー・スクールへの留学経験のない私としては理解が及ばず、いつももどかしいものを感じており、その一端でも垣間見ることのできるようなセミナー類があればいいのに、といつも思っていました。そうしたところ、高名な平野晋教授(中央大学)が判例を元に「約因」(consideration)のレクチャーを施してくれるとのこと、早速参加させて頂きました。

第一回の判例は、「In re Zappos.com., Inc.」 893 F.Supp.2d 1058でしたが、まずは学問的(理論的)な観点と実務的(実戦的)な視点が見事に融合された先生の著書である『アメリカ不法行為法』と『体系アメリカ契約法~英文契約の理論と法務〜』の解説があり、十分に肩慣らしのキャッチボールをしてもらった後、いよいよ判例の読み込み。逐語的に最初から一行ずつ先生が行間も含めて読み解いて下さり、本当に得るところの多い講義で、あっという間に終了の時刻を迎えました。また、ところどころで脱線トークもありましたが、これがまた面白いうえに、英米の法制史や法制度、法文化や法律英語の使い方について笑いながら頭に入ってくる「真面目な雑談」で大変ためになりました。

あと、平野先生の時間とは別にひとコマ、ウエストロー・ジャパン株式会社の上田氏による米国判例データベースの利用法解説講義もあり、単にシステムの使い方のみならず米国判例検索の勘所や体系性についてもわかりやすく説明して下さり、こちらも非常に参考になります。

参加される方の実力や興味・関心に応じて、必ずや得るところのあるコースだと思います。
おすすめです。

大手飲料事業会社 法務担当ディレクター

授業風景




● 2013年7月

講師からのメッセージ

国際法務に従事する人にとって、判例に記載されている内容の中で最も重要な内容は「結論(判決)」ではなく、(判決に至った)「理由 (reasoning)」です。けれどもその「理由」は、必ずしも判例の中に分類されて記載されているわけではなく、いたるところに散らばって書かれています。したがって核心となる理由を探し出すことは、国際法務担当者にとって法的思考力を養う為のとても良い訓練となるでしょう。

 

IPEC主催の「米国判例を読む」(第1回講義)を受講して

講師は、サイバー法分野の第一人者である平野晋教授(中央大学)である。
第1回目の講義では、冒頭に「なぜこのような講座をやることになったか」を平野先生が次の通り説明した。
「国際法務に従事する人にとって、判例に記載されている内容の中で最も重要な内容は結論(判決)ではなく、(判決に至った)理由であると考える。けれどもその理由は、判例の中で分類されて記載されているわけではなく、いたるところに散らばって書かれている。したがって核心となる理由を探し出すことは、国際法務担当者にとってとても良い訓練となる。」
受講した立場で言えば、英文判例を読むこと、日本語に翻訳された判例ではなく原資料を読むと言うことにも大きな意義があったと思う。翻訳文では感じることのできない、そして理解できないものがある。原資料から学べるものは限りなく大きいのである。

本講座では、ウエストロー・ジャパン社の協力で米国判例データベースに無料でアクセスでき(3日間限定)関係判例を読むことができた。
Westlaw社の上田氏は、判例データベースの使い方の説明と同時に、米国の法体系についても非常にわかりやすく説明してくれた。多分日本で一番わかりやすく説明できる人であろう。

米国法は大陸法系の対概念であるコモンローに属するが、判例法だけではなく制定法も存在する。その混在する状況を、「判例どうしで矛盾しているものがあり、また判例だけに任せておくと大変な事になるものもあるので、絆創膏的な役割として制定法が存在する。」と説明した。
さらに、判例における日米比較も行ってくれた。米国法の知識が深くない人には響いたのではないだろうか。
例えば事件名では、米国の事件名は両当事者(原告と被告)名であるのに、日本のそれは、訴訟請求の対象を理解できる事件名となっている。
また裁判請求では、米国においては、原告は「過去に同様の事件があり、このような判決が出ているので、同じように扱ってくださいと判例を持ちこむ。」と説明してくれた。
そして最後に、「日本では法律は国会で採択(法の修正や廃止などを含め)されるので、官報をフォローしておけば良いが、米国判例法のフォローは簡単にはいかない。全部又は一部について否定された判例はどれかということを知ること自体至難である。そのために専門サービスであるWestlawなどのKeyCiteが存在している。」と営業も忘れなかった。

平野先生の第1回目の講義では、米国が通信品位法(Communication Decency Act of 1996)を制定する前の判例(1991年判決)Cubby, Inc. v. CompuServe Inc. 事件と、通信品位法制定の契機となった判例(1995年判決)Stratton Oakmont v. Prodigy 事件を読んだ。
双方ともコンピュータ通信による情報提供側のコンテンツの内容にかかわる責任について争った事件である。
英文の判例を読むにあたり、米国の民事訴訟手続きに関する知識は不可欠である。講義のテキストブック「アメリカ不法行為法」の記載を助けに何とか二つの判例を読んで、講義に臨んだ。学生時代に戻った気分になった。けれども学生時代とは比べ物にならないくらい講義の内容を理解できたのではないだろうか。やはり生涯学び続ける姿勢が大切なのかもしれない。
猛暑と忙しい業務に負けずに、次回の講義に向けた宿題(別の二つの判例)に取り組み、ケース・ブリーフ作成に挑戦してみる。


・企業国際法務のための「米国判例を読む」講座の概要はこちら

TOPECのニーズをご紹介